越境EC関連銘柄とは

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越境ECとはインターネット通販サイトを通じた国際的な電子商取引を指します。消費者は自国にいながら気軽にスマートフォン等で海外の商品を購入する事が出来、企業側もコストや経営リスクを抑えて海外進出に踏み出せる事から双方にメリットがあり今急速に市場拡大が起きている事業と言えます。

特に日本は少子高齢化で市場規模が小さくなっていく事もあり、参入するメリットが大きく今後も多くの企業が参入してくる事が想定されます。

越境EC関連銘柄とはネット通販を運営している会社やECサイトのシステムを開発している等、越境ECに関わっている事業を行っている上場企業の事を指します。急速に市場拡大が起きているだけに株式市場でも注目を浴びてきており、今後主要なテーマとなる可能性が高いと言えるでしょう。

越境ECの市場規模

2014年に経済産業省が公表した調査資料によりますと、2013年度の越境ECの市場規模は1.7兆円との事です。その中でも中国からの購入額は3902億円、アメリカからの購入額が4323億円とこの2国が占める割合で最も大きくなっております。

2013年時点では市場規模は1.7兆円となっておりますが、経済産業省が実施したアンケート調査の結果に基づき越境EC利用率の発展状況の想定から2020年の市場規模を試算したところ2020年の越境ECの市場規模は4.1兆円にまで拡大する可能性があるとの見通しを出しております。

日本での本格的な普及はこれから

海外消費者は積極的に越境ECを通じて商品を購入する傾向にあるのが経済産業省が出している資料で明らかになっております。しかしそれに対して日本の販売者は十分にアプローチできていないのが現状です。

現状は海外の消費者を取りこぼしている状況ですが、関連銘柄を見て頂ければ分かる通り、越境ECに注力している会社が増えてきた事からこれから盛り上がっていく事は間違いないでしょう。

越境ECのメリット

商圏の拡大

海外販売を行うには商品のシュッピンは基本的に英語で行う事になります。これによりアメリカ、イギリスなどの英語圏の国のサイトに横断的に出品する事が可能になり商圏が急拡大する事が可能になります。またこれ以外の国でも英語が出来る他国居住者に販売が可能となります。

低コスト、低リスクで参入できる

直接他国に出店するには輸出コスト、人件費などの費用面や現地での運営方法などハードルが高い事に加え、失敗した際のリスクも非常に大きいです。しかし越境ECサイトを使えば、低コスト低リスクで他国の商圏に参入する事が可能となります。

希少性

日本ではまだまだ越境EC販売を行っている企業は少ないのが現状です。その為、販売者として競争相手が少ない事も海外販売の大きなメリットと言えるでしょう。

越境ECのデメリット

販売先の国の法の知識が必要

海外に送付した商品が使用される場合は消費者が居住、消費する国の法律が適用されます。これは日本では安全基準を満たしている商品であっても、他国においては満たされていない商品となる可能性があるという事です。また他国では使用できない成分が含まれていたりなど、他国では法律の問題で使用や販売する事が出来ないリスクがあるといえます。

代金、商品回収のリスク

通常の決済にはクレジットカードが使用される事になりますが、その際偽装されたカードが使われたり、他人のカードが不正に使用される可能性があります。これにより、商品を発送したにも関わらず代金が支払われない事案が発生します。

発送手段など国に合わせた対応が必要

海外の消費者に対して商品を販売する際には通関を行う事と消費者による関税と現地消費税などの支払いが必要になります。この通関に関する処理を運営者や消費者が行わなければいけない場合がある事や海外向けに商品を発送する際に商品が破損したりするリスクがあります。

越境EC関連銘柄の本命銘柄

ジェネレーションパス【3195】

インテリアや家具、衣料品などを扱うネット通販「リコメン堂」を運営している会社です。2015年11月から中国を対象に本格的に越境EC事業に参入しており、その結果が直近の決算発表で大幅増益を達成している事から成功していると言えるでしょう。同社は時価総額も小さく、値動きが軽い事から人気化しやすく、越境ECに関連した材料が出た際には真っ先に買いが向かう事から同社が越境EC関連銘柄の本命銘柄と言えるでしょう。

越境EC関連銘柄

エニグモ【3665】

服飾中心のソーシャル通販サイト「バイマ」を運営している会社です。2015年10月にバイマの英語版をオープンしており、アメリカを中心に販路拡大中である事からここからの業績の伸びに注目したい会社と言えます。

BEENOS【3328】

ネット宅配買取や海外でのインキュベーション事業も展開している越境eコマース事業を主力としている会社です。同社は越境ECをサポートする転送コムを手掛けており、急成長を継続している会社です。この転送コムは現在700もの国内サイトに利用されており、また今後も利用サイト数は大きく伸びる事が想定され関連銘柄の中でも注目の銘柄と言えるでしょう。

ラクーン【3031】

衣料や雑貨の企業間電子商取引「スーパーデリバリー」を運営している会社です。同社は2015年8月に越境ECとなる輸出販売サービス「SD export」をスタートしております。このサイトでは税関手続きやインボイスの作成といった一連の輸出業務から代金回収までを代行してくれる事から、利用社数や取り扱い商品が急速に伸びております。

アウンコンサルティング【2459】

インターネットの検索エンジン最適化コンサルティング(SEO)が主力の会社です。同社は多言語越境ECサイト「Wabi Japan」を2015年に開始しております。このサイトでは日本の伝統工芸品を始めとする日本銘品をアジアを中心に海外へ向け販売するものとなっております。また同社はこれの他にも多言語でのウェブ製作、受注管理、プロモーション、カスタマサービス対応、物流に至る海外EC運営に関わる全サービスを成果報酬型で支援するGecサービスも提供しており、越境ECに特化している数少ない企業と言えるでしょう。

白鳩【3192】

女性中心の下着のネット通販会社です。同社は越境ECに注力しており楽天のグローバルサイトや中国最大のショッピングモール「天猫国際」に出店しております。また中国の販売には力を入れていく事を表明しており、ココからの業績の伸びには要注目と言えるでしょう。

ブランジスタ【6176】

広告モデルの電子雑誌専業の会社で、ECサイトサポート事業も手掛けております。同社も2015年に越境ECサイトのサービスを始めており、要注目の銘柄と言えます。リサーチから集客、配送、カスタマーサポートまでワンストップで提供する事からも利便性が高く、これをきっかけに参入してくる企業も多くなるでしょう。

ディーエムエス【9782】

企業のCRM支援やダイレクトメール事業を手掛けており、ダイレクトメール事業は首位の会社です。同社はラクーン【3031】が運営する小売店向け仕入れサイト「スーパーデリバリー」に関連する物流業務を受託、また越境EC物流サービスを開始すると発表しており関連銘柄としてチェックしておく必要がある銘柄と言えるでしょう。

STUDIOUS【3415】

国内ブランド特化型のセレクトショップと独自ブランド「UNITED TOKYO」を運営している会社です。来期見通しも市場予想を上回る好調な決算を予定しており、本業が好調な事は好材料と言えるでしょう。越境EC関連銘柄の中でも業績を伴っている数少ない銘柄なだけに要注目銘柄と言えるでしょう。

Hamee【3134】

スマホやタブレット向けのアクセサリーのデザインと販売、クラウド型EC事業支援システムを展開している会社です。同社はECバックヤード効率化システムの「ネクストエンジン」を提供しており、日本郵便で導入される等今後利用企業が増える事が想定されます。同社も越境EC関連銘柄の中で業績を伴った企業です。

アライドアーキテクツ【6081】

ソーシャルメディアを使った企業のマーケティング企画、運用、分析等を支援している会社です。同社は2016年4月に中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」の公式マーケティングパートナーである北京天下秀科技と日本で初めて正規販売代理店契約を締結したと発表しております。越境EC拡大にSNSマーケティングを導入する企業が増えており、この思惑から買いが向かいやすい銘柄と言えます。また同社の大株主にはアイスタイル【3660】ドリームインキュベータ【4310】が名を連ねており、こちらも注目しておくといいでしょう。

アイフィスジャパン【7833】

投信の目論見書等の印刷、配送が主力の会社です。同社2016年3月に越境ECワンストップサービスを開始しており、関連銘柄として注目です。業績も好調な事に加え、越境EC関連の中でも出遅れ銘柄になりますので目が離せない銘柄と言えるでしょう。

ラオックス【8202】

中国企業傘下の家電量販店になり、外国人観光客向けの免税品販売が主力の会社です。同社は3月31日に子会社が中国で運営している3つの実店舗を閉鎖し、今後は越境ECに注力すると発表しており関連銘柄入りとなりました。インバウンド関連銘柄の筆頭とも言える同社が越境ECに注力するという事は今後の市場拡大や売上がインバウンドよりも越境ECの方が大きくなると予想している事になりますので、越境EC関連銘柄は今後も高い注目を集めテーマになるでしょう。