有機EL関連銘柄とは

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有機ELとは「有機エレクトロミネッセンス」の略です。簡単に言うと、特定の有機物に電圧をかけると有機物が光る現象の事を指します。有機物は植物や動物を構成するどこにでも存在するものです。

約25年前にアメリカの研究者が有機物を非常に薄い層に形成する事で光を得る事に成功した事が始まりと言われております。この有機物が光る現象を有機ELと呼び、現在では有機ELディスプレイや有機EL照明として活用されております。

有機ELは次世代の技術と呼ばれており、量産化が可能となれば幅広い分野での使用が可能になる事からも世界中で研究開発が進み、競争が行われております。

有機EL関連銘柄とは有機ELの材料やパネル生産に関わっている上場企業を指します。

有機EL関連銘柄の市場規模は

富士キメラ総研によりますと、有機EL製品市場は2014年は7678億円でしたが2030年には4兆2484億円まで市場が拡大するとのレポートを出しており、ここからの急速な市場拡大が期待出来る数少ない分野と言えるでしょう。

有機ELのメリット

消費電力が少ない

発光する為の電圧が低く済む為、少ない消費電力で発光する事が出来ます。

薄型化が可能

有機ELは面そのものが発光する為、液晶テレビのバックライトやプラズマテレビの放電スペース等が不要になります。その為、従来の製品よりも薄く製造する事が可能です。

曲げる事が可能

樹脂やプラスチックなどの曲げたり、折ったりする材料をディスプレイの基盤にする事が出来る為、曲面などの特殊な用途のディスプレイを製造する事が可能です。

有機ELのデメリット

寿命が短い

LED照明の約半分、液晶、プラズマテレビの約3分の1と、今は他の製品と比べると寿命が短いです。また外気や酸素に弱い為完全に外気から遮断する必要がある事もデメリットと言えます。

高価格 

ようやく一般に市販されるようになったばかりですので、有機ELを使った製品の値段は高いです。ソニーから販売されているテレビを例にとると、11インチ型の有機ELテレビは希望小売価格が20万円と液晶、プラズマに比べて高価格です。大量生産によるコストダウンに期待したいです。

大型化が困難

今の技術では20インチ以上の有機ELテレビを製造するのは非常に難しいと言われております。しかし、大型化に関しても研究が日々進んでいる事からも将来的にはこの問題は解決すると見ております。

アップルも有機ELの採用を検討している

iphoneのディスプレイに有機ELディスプレイが採用されるとの報道が一部で出ており、この動向には注目です。既にアップルはアップルウォッチでLGディスプレイが製造する有機ELディスプレイを採用している事からも、iphoneにも使用してくるのは時間の問題と言えるでしょう。

しかし、アップルはジャパンディスプレイの石川県白山工場の建設費の多くを出資している事やiphoneの組み立て工場であるfoxconnが26億ドルを投資し、工場を新設し製造を行うとの話も出ている事から早期での採用は無いと見て間違いないでしょう。この白山工場では従来の低温ポリシリコンを製造しております。

韓国では2018年モデルのiphoneに有機ELディスプレイを採用すると既に報じられております。このディスプレイを担当するサムスンとLGディスプレイは既に契約の最終段階にあるとの事です。両社は今後大規模な設備投資を実地する事が考えられ、この動きには注目です。

先行する韓国勢を抜けるか

有機ELの生産技術は複雑で、量産化に成功したのは韓国のサムスンとLGディスプレイの2社のみです。サムスンは自社のスマホ「ギャラクシー」向け、LGディスプレイはテレビ向けを中心に生産、販売しております。

上記の通り、2018年にはアップルのiphoneに採用される可能性が非常に高く、日本勢は遅れを取っている事は間違いありません。

日本勢の動きは

アップルがiphoneに有機ELパネルを採用する可能性が高い事を受けて、日本企業も続々と高度な素材や製造技術が必要な新市場に続々と参入をしております。有機ELパネルの最終製品は現在、JDIとシャープが量産化を目指しておりますが、韓国勢に遅れを取っている事は間違いなくここからの巻き返しに期待したいです。

iphoneに有機ELパネルを採用する事が確実な事からも各社が一気にここから有機ELの開発技術に資金を投じてくる可能性もあり、まだまだ巻き返す事は可能と見ております。

有機EL関連銘柄の本命

倉元【5216】

液晶用中小型硝子基板加工で首位級の会社です。同社は有機EL向けに低抵抗で透過率が高いITO(酸化インジウムスズ)膜などを手掛けており、関連銘柄として認知度の高い銘柄です。時価総額が小さく、値動きが軽い事からも材料が出た際には真っ先に買いが向かう銘柄である事からも同社が有機El関連の本命銘柄と言えるでしょう。

有機EL関連銘柄

保土谷化学工業【4112】

電子材料から農薬まで幅広い分野での化学材料を製造、販売を行っている会社です。同社は有機ELパネルの材料となる正孔輸送材料や電子輸送材料を手掛けております。また有機EL材料を手掛ける子会社にサムスンが出資している事からも今後の需要拡大への期待が高い銘柄です。

ブイテクノロジー【7717】

液晶製造装置を手掛けている会社です。スマホ用の有機ELパネルの画質をフルハイビジョンの4倍の「4K」に高める製造技術を開発に成功した事や有機材料を加工する時に使用するマスクを手掛けている事からも注目の銘柄と言えます。

平田機工【6258】

生産設備エンジニアリングの会社です。子会社を設立して有機EL事業へ注力する事を表明しており、関連銘柄に急浮上した銘柄と言えます。有機EL製造装置向けでは薄膜形成の際に必要な真空チャンパーを受託製造しており、引き合いが旺盛な事も見逃せません。

クボテック【7709】

液晶、太陽電池関連の画像検査装置が主力の会社です。有機ELディスプレイの検査装置を手掛けている事からも関連銘柄として物色されやすい銘柄です。

昭和真空【6384】

アルバック系列。水晶デバイス製造装置でシェア9割の会社です。有機EL素子蒸着装置を手掛けており、今後の需要拡大に期待です。

日本ゼオン【4205】

光学フィルム等の高機能材を手掛けている会社で、有機EL照明に同社が作るゼオノアフィルムが使われている事もあり、今後の更なる需要拡大に期待が高いと言えます。

東洋合成【4970】

半導体や液晶のフォトレジスト用感光性材料を製造している会社です。同社が手掛ける半導体向けの感光性材料はスマホや車載向けに需要が急拡大しておりますが、今後は有機ELパネルでの需要拡大が期待されており、関連銘柄として物色買いが向かいやすい銘柄と言えます。

ケミプロ化成【4960】

添加剤が主力で紫外線吸収剤は国内首位の会社です。同社は有機EL材料の研究開発を積極的に行っている企業であり、今後の展開に期待大の企業と言えます。また有機EL関連の特許も多数出願している点も見逃せないでしょう。

スガイ化学工業【4120】

農薬や医薬などの各種中間物主体のファインケミカル専業メーカーです。同社は高度な有機合成技術を保有している事に加え、代表挨拶で有機EL関連に力を入れていく事を公表している事から関連銘柄として注目しておくべき銘柄と言えます。また時価総額が15億円と非常に小さい事からも資金が向かった際の値動きも魅力と言えます。

ワイエイシイ【6298】

メモリディスク関連、液晶関連装置が主力の会社で、各種自動化機器を取り扱っております。同社はプラズマドライエッチング装置を手掛けており、これがダントツの業界シェアを誇っており、今後の有機EL特需の恩恵を大きく受ける可能性が高い銘柄と言えます。

マナック【4364】

臭素化合物メーカーです。同社はスマホ用有機EL向け素材を手掛けている事から関連銘柄として物色されやすい銘柄と言えます。

ローツェ【6323】

半導体や液晶工場に導入されるウエハ、硝子基板の搬送装置を製造している会社です。同社が手掛ける硝子基板搬送機は有機EL市場の拡大で恩恵を受ける事から業績拡大期待から買いが向かいやすい銘柄と言えるでしょう。

新報国製鉄【5542】

鋳鋼品の中堅メーカーです。直近半導体や液晶製造装置向けに急傾斜しております。同社が開発した熱膨張を非常に低く抑えた極低熱膨張合金が半導体製造装置、液晶パネル、有機ELパネル製造装置の中核部品として各社に採用されている事からも今後の需要拡大の恩恵を大きく受ける銘柄と言えます。