リチウムイオン電池関連銘柄とは

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リチウムイオン電池とは正極と負極の間をリチウムイオンが移動する事で充電や放電を行う2次電池の事を言います。 正極板と負極板をセパレータを挟んで何層も積み重ね、全体を有機溶媒の電解質で満たした構図となっております。

実用化されている2次電池の中でも最もエネルギー密度が高く、高い電圧が得られる為ノートパソコンや携帯電話のバッテリーなどに良く使われてきましたが最近では電気自動車にも使われるようになり、リチウムイオン電池の需要は年々高まっております。

リチウムイオン電池関連銘柄とはリチウムイオン電池の部品等の製造に関わっている上場企業の事を指します。業績に本格的に寄与してくるのもこれからになる為、将来性の大きなテーマと言え株式市場でも注目を集めやすいテーマと言えます。

リチウムイオン電池の市場規模

矢野経済研究所によりますと、2020年の車載電池市場は金額ベースで2012年比で約8倍となる1兆4949億円、また容量ベースでも2012年比で約19倍に成長するとの見通しを出しております。

本格的な普及はこれから

 EUで加速するCO2排出量規制

独自動車大手のフォルクスワーゲンの排ガス規制逃れ問題を受けて方式を厳格化した自動車の排ガス試験を2017年9月から新型車両の認証に適用する事を2015年に合意しました。これにより、欧州で普及が進んでいるディーゼルも今後はこの厳しい排ガス規制基準をクリアしなければいけない事から、各社がプラグインハイブリッドや電機自動車に舵を切っております。

電機自動車の普及には充電施設などのインフラが整っていない事から本格的な普及には時間が掛かる事が想定されますが、今後リチウムイオン電池の需要拡大に加速がかかる事は間違いないと言えるでしょう。

中国では電気自動車に手厚い優遇策

中国政府は近年、自動車利用の急増による大気汚染の深刻化や将来のエネルギーの逼迫が懸念されている事から電気自動車の普及を促そうと新政策の制定を進めております。具体的には

・公共駐車場に10%以上の充電設備を設置

・電気自動車の交通制限、購入制限を課さない

・地方自治体と連携して電動バスや電動タクシーなど公共交通機関でのEV化を促進する「十城千両」政策の開始

現在は普及が進んでいるとは言えない電気自動車ですが、今後中国から一気に需要が急増する事が考えられます。既に電動バスなどでリチウムイオン電池の需要が急増しており、今後もリチウムイオン電池の需要は旺盛と見て間違いないでしょう。

リチウムイオン電池関連銘柄の本命銘柄

ダブルスコープ【6619】

リチウムイオン電池セパレーターの専業メーカです。自動車向けに需要が急速に伸びている事から業績が急拡大中です。2015年の一年間で3倍以上の上昇率を見せた事からも知名度の高い銘柄です。機関投資家、個人投資家から大人気の銘柄だけに注目度は高く、まだまだ上値を狙える銘柄と言えるでしょう。

リチウムイオン電池関連銘柄

 田中化学研究所【4080】

二次電池向けの正極材の専業会社です。住友化学と提携しており、車載用のリチウムイオン電池に注力しております。このリチウムイオン電池が米テスラモーターズの車両に搭載されている事や提携先の住友化学が同社株を買い増す事を検討しており、今後の動き次第では大きく化ける銘柄と言えるでしょう。

ステラケミファ【4109】

電子部品用のフッ素高純度薬品でシェア国内7割で世界8割の会社です。同社はリチウムイオン電池の電解質を手掛けており、またその事業を注力中です。この電解質が中国や国内で需要が急増している事からも業績の上振れに期待大の銘柄と言えます。

チタン工業【4098】

酸化チタンの老舗で、リチウムイオン電池用のチタン酸リチウムを開発、製造している事から関連銘柄として物色されやすい銘柄です。このチタン酸リチウムを東芝に供給している事や電気自動車以外にも太陽光パネル用の充電器材としても需要が急増している事は見逃せません。

戸田工業【4100】

顔料、着色材料、磁石材料などが主力の会社です。同社はリチウムイオン電池の正極材で独BASFとの合弁会社を設立しており、リチウムイオン電池事業に注力している事から注目の銘柄と言えます。同社が製造ス部品は車載用、民生用、定置用のリチウムイオンに使用される為、恩恵も大きく受ける事が想定されます。

セントラル硝子【4044】

硝子事業で国内3位の会社です。同社はリチウムイオン電池の電解液を開発、製造をしており関連銘柄として注目度の高い銘柄と言えます。この電解液を使用する事により電離の劣化を防止し、寿命、耐熱性を向上させる効果を発揮する事から需要が急増しており、今後の業績にも大きく寄与してくるでしょう。

SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ【9478】

傘下に出版、スマホゲーム、ネットカフェ、技術者派遣、研修事業を持っている会社です。同社は米国電池関連技術ベンチャーであるZeptor社に出資している事から関連銘柄入りとなっております。リチウムイオン電池の性能を飛躍的に向上させる技術を持っている事からも今後の動向には注目です。

松尾電機【6969】

タンタルコンデンサが主力の会社になります。自動車用が主力でデンソー向けが2割強。同社は高電流ヒューズを手掛けており、これが中型リチウムイオン電池の回路保護に使用されている事からリチウムイオン電池関連銘柄として注目を集めております。時価総額が小さく、貸借銘柄である事からも短期資金が集中しやすくこの点も大きな魅力と言えるでしょう。

安永【7271】

エンジン部品や工作機械、ハイテク業界向け検査測定装置やワイヤソー等を手掛けている会社になります。同社はリチウムイオン電池の寿命を12倍に伸ばす新技術を開発した事を2016年の11月に発表しており、ここからリチウムイオン電池関連として買いを集めております。

テクノスマート【6246】

塗工機や乾燥機を設計、製造する産業機械メーカーになります。スマホ、タブレット端末向け高額フィルム関連塗工装置等が主力の会社です。同社は自動車用のリチウムイオン電池向けの塗工装置を手掛けており、これがリチウムイオン電池関連として買いをあつめております。このリチウムイオン電池向けの塗工装置が中国、米国で大きく伸びている事等から業績も大きく伸びており成長株としても注目を集めている銘柄です。

IMV【7760】

試験装置メーカー。振動シミュレーションシステムが主力の会社になります。小惑星探査機「はやぶさ」の振動試験での実績あり。同社はリチウムイオン電池の温度、振動複合環境における充放電の機能性や性能を確認する受託試験を手掛けており、今後の業績拡大期待から注目されている銘柄です。

FDK【6955】

一次、二次電離、蓄電デバイス等を展開している会社になります。電池事業のアルカリ乾電池でインターネット販売用途向けが好調です。同社は次世代リチウムイオン電池として注目を集めている全固体リチウムイオンの開発を先駆けて進めている会社になります。2017年2月には全固体リチウムイオン電池用の正極材料を開発した事を発表しており、今後の展開に期待を集めている銘柄になります。

オハラ【5218】

光学ガラス業界でトップの会社になります。デジカメ向け光学プレス品が主力。同社はリチウムイオン電池の電解質やセパレーター等に活用が見込まれるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを手掛けている事からリチウムイオン電池関連として物色されております。また2016年には次世代リチウムイオン電池関連として注目を集める全固体リチウムイオン電池の試作に成功しており、こちらの思惑もあり買いが入りやすい銘柄と言えるでしょう。

リチウムイオン電池関連銘柄のまとめ

既に需要の急拡大が起きているリチウムイオン電池。関連銘柄の中でもリチウムイオン電池の部品を専業で行っている会社の業績の伸びは目を見張るものがあります。しかし、電機自動車の本格的なまだ普及にめどが立っていない事からも、まだまだ需要の拡大が見込めます。

ゴールドマンサックス証券が2016年の注目投資テーマにリチウムイオン電池を挙げている事からも今年がリチウムイオン電池元年となる可能性がある事から個人投資家の間でも注目されているテーマと言えるでしょう。既に実需が徐々に出てきている事からも、しっかりと業績を伸ばす事に成功している会社を選ぶ事が大事です。