マグネシウム電池関連銘柄とは

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 注目のきっかけは報道

『ホンダと埼玉県産業技術総合センター(埼玉県川口市)は世界で初めてマグネシウムを使い、繰り返し充電できる2次電池の実用化にメドを付けた。スマートフォン(スマホ)などに使うリチウムイオン電池より材料コストが大幅に安く、大きさも半分程度になる。リチウムイオンに代わる次世代電池となる可能性もある。まずスマホなど小型電子機器用に2018年の製品化を目指す。

同センターがマグネシウムイオン電池の研究を主導し、同県和光市に本拠を置く本田技術研究所が技術性能を評価。寿命や安全性でリチウムイオンと遜色のない水準を維持できる基本データを得た。複数の電池メーカーと連携し、量産技術の確立を急ぐ。11月に千葉市で開く学会で発表する。』

※日経新聞電子版より引用

この報道によりマグネシウム電池関連銘柄の注目度が一気に高くなり、テーマとして注目しておく必要があると言えます。

マグネシウム電池関連銘柄はマグネシウム電池に関係した事業を持っている上場企業の事を指します。

材料自体は目新しいものではない

今回日経新聞の報道により一気に注目を集める形となりましたが、実は2016年1月21日に埼玉県が

埼玉県産業技術総合センターがスマートフォンなど家庭用の小型機器に適している次世代蓄電池『マグネシウム蓄電池』の開発に成功し、世界初の実用化に向けた画期的な研究結果が得られた

と発表しております。その時は関連銘柄はほぼ無風でしたが、今回は日経新聞という影響力のある媒体が報道した事が大きいのでしょう。

マグネシウム電池関連銘柄の本命銘柄

オリコン【4800】

音楽データベースの老舗。ウェブサイト運営、モバイル向け音楽配信、各種ランキング情報を提供しております。同社は連結子会社にオリコンエナジーがあり、この子会社が2014年にマグネシウム電池関連の早期製品化に向けて特許を譲り受けている事からも関連銘柄として注目されております。またこの特許はマグネシウム電池を実用化する上で必要な基本特許である事からも関連銘柄の中でも最も恩恵を受ける可能性が高く、同社がマグネシウム電池関連銘柄の本命銘柄と言えるでしょう。また低時価総額、貸借、低位株とマネーゲームが起きやすい条件が揃っている事も大きな魅力と言えます。

マグネシウム電池関連銘柄

藤倉ゴム【5121】

ゴム引布、産業資材大手の企業です。ゴルフシャフト、アウトドアスポーツ用品なども展開しております。同社は塩水で発電する非常用マグネシウム空気電池を新開発している事から関連銘柄として物色されやすい銘柄です。時価総額も小さい事から人気化しやすく要注目銘柄と言えるでしょう。

古河電池【6937】

古河電気工業の電池製作所が発祥です。自動車バッテリー用鉛蓄電池が主力で、航空機、電車用、産業用も手掛けております。同社は紙製容器で出来たマグネシウム空気電池の実用化を世界初で成功しており、これが関連銘柄の材料とされております。しかし、同社のマグネシウム電池は非常用の使い捨て電池になる為、今回の報道とは関係が無いと考えられこの点は注意が必要かもしれません。

倉元製作所【5216】

液晶用中小型ガラス基板加工で首位級の会社になります。切断から成膜まで一貫加工を手掛けております。同社は有機EL関連銘柄としても個人投資家に人気のある銘柄になりますが、マグネシウム電池にも関連した事業を持っており材料が豊富にある銘柄と言えるでしょう。2015年に水で濡らすと発電し2週間以上発行し続けるマグネシウム電池を使ったスティックライト2種を開発しており、これが関連銘柄の材料とされております。しかし古河電池と同様に今回の報道による恩恵は少ないと考えられ、深追いは禁物でしょう。

神島化学【4026】

建材、工業薬品の中堅になります。不燃内外装建材が主力でマグネシウム類の化成品を構成比50%を目指し、生産、販売を拡充しております。マグネシウム類の化成品を手掛けている事から関連銘柄として物色されております。しかし、同社の化成品は電池に使えるものではないようなので業績への恩恵は無いと考えた方がいいでしょう。しかし、業績自体は非常に良く材料も豊富にある事から物色はされやすく、中長期での保有に適した銘柄と見てます。

不二サッシ【5940】

アルミサッシ国内4位の会社です。ビル用が中心です。同社のグループ会社である不二ライトメタルが難燃性マグネシウム合金を利用した燃料電池の共同開発に2014年から着手している事から関連銘柄として買いを集めております。同社が手掛けるマグネシウム電池も非常用電源としての利用が目的となる為、今回の報道による影響は少ないと見ていいでしょう。

放電精密加工研究所【6469】

放電加工専業で国内最大規模を誇る会社になります。同社は自動車用のマグネシウム合金部材への高耐食性皮膜形成技術の開発に成功しており、これが関連銘柄として注目を集める材料となっております。同社はMRJ関連でもあり、時価総額が小さい事からも人気化しやすく注目しておくべき銘柄の一つと言えるでしょう。

日本金属【5491】

圧延専業のメーカーです。ステンレス帯銅の精密冷間圧延に強みを持っております。同社はマグネシウム合金製品を手掛けておりこの素材が既にマグネシウム電池の電極やスマートフォンの部品等に採用されている実績もある事から関連銘柄の中でも特に注目しておく必要がある銘柄と言えるでしょう。まだホンダと埼玉産業技術総合センターにマグネシウムを売っているのが同社との推測もあり、今後の展開に期待が高まります。

東邦金属【5781】

タングステン、モリブデンの複雑加工が主力の会社です。同社は熊本大学と共同で耐熱マグネシウム合金の極細ワイヤーの開発に成功しております。これが燃料電池の電極材料などへの応用に期待が集まっている事から関連銘柄として注目を集めております。

日本バルカー【7995】

配管つなぎ目の気体、液体漏れ防ぐシール材の大手です。プラント、半導体製造装置、産業機械が主用途になります。同社は2014年に空気マグネシウム電池の発電能力を3倍に高められる正極材を開発したと発表しており、関連銘柄として監視しておいた方が良い銘柄と言えるでしょう。

マグネシウム電池関連銘柄のまとめ

関連銘柄を見て頂ければ分かりますが、ほとんどが今回の報道による影響を受けない銘柄と見ていいでしょう。非常用の電源を目的としたマグネシウム電池が多く、繰り返し使用する事が出来る二次電池を手掛けている企業は無いのが現状でしょう。上記の通り、二次電池実用化に目処をつけたという事でこれから電池メーカーなどと共同で量産技術の確立を急ぐみたいですので本当の関連銘柄はこれから出てくるのかもしれません。

しかし、テーマで盛り上がれば短期の値動きは需給次第になりますので本命銘柄を中心に値幅を取りに行くのはありだと思います。