タカタ代替需要関連銘柄とは

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タカタのエアバッグの問題が依然として続いております。同社が製造したエアバッグの不具合で死亡事故が出ており、世界中でリコールされ2016年6月10日現在でもリコールの台数は増え続けており、これによりタカタは経営危機に陥っているのが現状です。現在タカタはスポンサーを選定する事を公表しており、どこがスポンサーになるのかに注目が集まるでしょう。

タカタ代替需要関連銘柄とはタカタのエアバッグ問題を受けて、自動車メーカーがタカタ製のエアバッグから他社に乗り換える動きが今後出てくる事が考えられその恩恵を大きく受ける上場企業の事を指します。

リコール総費用は1~3兆円

各報道機関によって金額はまちまちですが、リコール総費用は1~3兆円程度になると言われております。

『自動車部品大手タカタが製造したエアバッグの欠陥問題で、リコール(回収・無償修理)費用が世界全体で1兆円規模に膨らむ見通しとなった。リコール対象が1億個規模に増えるためだ。タカタは今後、自動車メーカーと費用分担を本格的に協議するが、タカタの経営は一段と厳しくなる。国の運輸省道路交通安全局は4日、最大4000万個の追加リコールを2019年12月までに行うよう命じたと発表。タカタはこれまでに交換した部品の再交換も一部含まれていることを明らかにした。
米国の判断に追随する国が出てくる公算が大きく、費用総額もこれまでの数千億円から1兆円規模に膨らむ見通し。費用の多くを肩代わりするメーカー各社は原因の分析を踏まえて、タカタに応分の費用を請求する方針で、その額はタカタの支払い能力を超える可能性がある。』

※2016年5月5日時事通信より引用

『タカタ製エアバッグの不具合問題で、リコール(回収・無償修理)費用が最大2兆7000億円になる可能性が浮上している。自動車メーカー幹部は以前から費用の総額が「3兆円になる可能性がある」との認識を示しており、すでに織り込んでいたようだ。タカタは今後、車メーカーとリコール費用の負担割合を協議する見込みだが、巨額負担の可能性を見据えた交渉は難航しそうだ。

米通信社ブルームバーグが3月30日に関係者の話として報じた。報道によると、タカタは3月半ばに車メーカーと会合し、エアバッグを膨らませるガス発生剤に「硝酸アンモニウム」を使ったすべてのインフレーター(ガス発生装置)がリコール対象となった場合、費用は2兆7000億円になるとの試算を伝えた。

試算はタカタが全額負担したと仮定した場合で、インフレーターの対象は2億8753万個と具体的な数字だったという。

これに対しタカタは3月31日、試算を実施した事実はないとして報道を否定した。一方、車メーカー幹部は報道を受け、情報源がタカタだったかは定かではないが、費用の総額が「3兆円になるだろうとの話は以前から聞いていた」と述べた。』

※2016年4月4日 日刊工業新聞より引用

タカタ代替需要関連銘柄の本命銘柄

カネミツ【7208】

同社はエアバッグを膨らませるガス発生装置「インフレーター」を製造している会社です。全自動車メーカーと取引実績もあり実績は十分にあると言えます。2016年6月10日付けの日経新聞朝刊にて年内に長崎市の工場でインフレーターの生産ラインを1つ増やして3つにすると報じられております。国内生産能力を3割超増やしタカタ製品の代替需要を取り込む事を目的としており、受ける恩恵も大きくなるでしょう。また同社は関連銘柄の中でも時価総額が小さく、値動きが軽い事からも真っ先に買いが向かいやすく同社がタカタ代替需要関連銘柄の本命銘柄と言えるでしょう。

タカタ代替需要関連銘柄

芦森工業【3526】

消防用ホースの大手であり、自動車用シートベルトやエアバッグなどの製造を行っております。同社もカネミツと同様2016年6月10日付けの日経新聞朝刊にて韓国とメキシコでエアバッグ本体の生産能力を2019年までに計70万個と8割増やすと報じられており、タカタの代替需要を積極的に取りに動いている会社です。同社も低位株かつ値動きが軽い事から買いを集めやすく関連銘柄の中でも要注目の銘柄と言えるでしょう。

ダイセル【4202】

合成樹脂やエアバッグ部品等を手掛ける。液晶フィルムやたばこフィルター用途のセルロース事業が柱の会社です。同社も今春にインフレーターの新工場が稼動した事に加え、今までタカタ製を使っていたホンダからインフレーターの増産要請を受けている事からもタカタ代替需要を上手く取り入れている企業と言えます。

日本プラスト【7291】

樹脂とエアバッグが2本柱の独立系自動車部品の大手企業です。日産とホンダ向けが大半を占めております。同社はホンダ向けにエアバッグを手掛けている事からタカタ製の乗り換え需要を大きく受ける可能性が高い企業である事から関連銘柄として認知度の高い銘柄と言えます。またエアバッグの売上高が全体の4割を占める事から業績の寄与度も大きく今後の業績拡大に期待がかかります。

セーレン【3569】

エアバッグ等も手掛ける自動車用シート材の大手企業です。同社もインフレーターを製造している事からタカタ製からの乗り換え需要の恩恵を大きく受ける企業の一つと言えるでしょう。

タカタ代替需要関連銘柄のまとめ

今回の事件から関連銘柄の業績に何らかの影響が出るのは間違いないでしょう。各社増産に向けて動きだしている事から自動車メーカーのタカタ離れが起きている事は間違いないからです。リコールの総費用がどれだけ膨らむかは現時点では不明ですが、スポンサーを見つけたとしても再建への道は非常に厳しくなると個人的には見ております。

スポンサーが資本力のある企業になれば、一時的にタカタの株価も大きく上昇する事が考えられますが中長期での保有は避けた方がいいと考えます。関連銘柄も度々物色される事はあると思いますが、全員参加型の大相場になる可能性は低いと見ており、その日限りの勝負にするのが無難と見ております。